私、小口は21年前に伊東へ引っ越して来ましたが、その前は長野県で生まれ育ちました。
生まれ故郷は標高が高く寒い場所で、山に囲まれた盆地でしたので10月になれば山が色づき始めて黄や赤に染まり、やがて雪で白くなるのをいつも眺めていました。
伊東に引っ越して来て気候の温暖さ、生活のしやすさには満足しています。でも気候が温暖であるが故に紅葉らしい紅葉はなかなか難しいです。
樹木の葉がきれいに紅葉するためには昼夜の寒暖の差が激しいという条件が必要になります。もちろん伊東も夜になれば気温が下がりますが、昼間との気温差はそれほど大きくはありません。そのため山の樹木の葉はいつまでも緑で、いくらか色づきはするものの、山一面が赤や黄に染まる事はまずありません。
家で上記のような蘊蓄を垂れたところ、家族から「そんなにきれいなら見たい!」と突き上げを喰らい、私も引くに引けず「おう、連れて行ってやる!」と答えてしまったのでした。
本当は山梨県辺りまで足を伸ばせば、いい感じに赤くなっている山は知っているのですが何かと用事が多い今日この頃。結局向かったのは山向こうの修善寺です。
1万平方メートルの敷地に約1000本の紅葉群生林があるという「修善寺自然公園」。隣接する「虹の郷」と合わせると約2万平方メートルの紅葉林になっています。(虹の郷は入場料があるので行きませんでしたが、夜はライトアップしているそうなので、夜行くならこちらですね)
入り口近くは観光バスなどの駐車場になっているので、少し離れた一般用駐車場に車を置いて坂道を歩きます。(この時点で「下調べが足りない」「あたし達にこの坂を歩かせるのか?」という苦情が家族から出ましたが、なだめすかして出発進行!)
うーん、下の方はまだ緑が多いなぁ。でも地面に落ちた赤い葉が良い感じです。
上っていくうちに何となく赤い葉が増えてきたような気がします。
この位赤くなっていれば良いかな。この辺まで来れば家族は写真を撮ることに夢中です。喜ぶその姿を見て「よし、この次こそお父さんの生まれた所の景色を見せてやるぞ!」と叫んだのですが、「あそこは前に行った時、寒かったから嫌!」の一言で撃沈です。いや、だから寒暖の差が無いと……。そもそも君たちが見たいと言ったんじゃないかぁ……。やれやれ(;-_-) =3 フゥ