名刀の切れ味

意外と家で料理をする事が多い小口です。

思い起こせば20年前。伊東に引っ越して来て、魚の安さに感動しました(元は長野県の山育ちだから海の魚は高かった)。これからは魚も捌けるようにならなくてはいけないと思い、出刃包丁を金物屋さんへ買いに行ったのです。

「鰺のタタキを山ほど作って食べる!!」 そんな事を夢見て金物屋さんで刃渡り20cmほどの出刃包丁を購入してきました。鰺を捌くのなら刃渡り13cm位で良いのですが、そんな事も知らない私は堂々と「これ下さい!」と叫びながらレジへと向かったのです。(店主さんの「何に使うんですか」と私の顔をのぞき込むように見た目が忘れられません)

その後狂ったように鰺を捌きまくり、その包丁を「鰺切丸」と名付けた私ですが、しばらくしたら飽きてしまい、最近ではほとんど鰺には触っていません。出刃包丁は家内のお気に入りになり、私の手からは奪われてしまいました。

刃物好きな私としては新たな名刀が必要です。そこで買ったのがこれ↓。

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貝印で作っている「WAVE CUT」です。私は「名刀 芋切丸」と名付けました。これは3種類の刃が付いていて手元からギザ刃、真ん中が波刃、先端が直線刃です。IMG_4555

まず手元のギザ刃によりカボチャなどの固い皮にも切り込みのきっかけを作り、巻き寿司やサンドウィッチなどの形が崩れやすいものにも波刃がスムーズに切り込んでいき、

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最後の直線刃がキレイに切り離します。出刃包丁のように骨を切断するような事は難しいと思いますが結構気に入っています。(家内は先端の尖った刃物を私に触らせてくれません。なんでだろう?)

しかし使っているうちに、切れ味が悪くなってきました。こんな波刃をどうやって研げば良いのだろうと思ってしまいますが、そこは抜かりなく専用シャープナーがあります。↓

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通常この手のシャープナーは凹んでいる部分は研げないので、何回も研いでいる内には凸部が減っていって波刃では無くなってしまいますが、これは独立サスペンション(って言って良いのだろうか)が付いているので、波の形状に沿って研ぐことが出来ます。

今度の定休日には切れ味の回復した「名刀 芋切丸」でお弁当を作って、ちょっと遠出をしてみるつもりです。