近頃特定外来生物のヒアリが神戸港や横浜港で見つかったというニュースがよく流れています。アルカロイド系の毒と強い針を持つアリとの事で、普段私の周りでもアリに噛まれたという話はよく聞きますが、刺されたという話はなく、針を持っているなんてとんでもなく凶悪なアリという印象です。
(出典 www.alexanderwild.com/)
立派な針ですね。君、本当にアリ?なんて思っていたのですが、生物学的にはアリはミツバチよりもスズメバチに近い場所にいて、針を持っている奴の方が多数派のようです。
日本で人家の周囲に見られるアリの多くは針を持たず、持っていても針が脆弱であまり刺さない種類が多いとの事で、そんな中にヒアリみたいなのが入って来たら用心を忘れて刺されてしまいそうです。なんとか水際で食い止めて欲しいなと思います。
そんなわけで「世界の侵略的外来種ワースト100」というのが目に止まったのですが、これは国際自然保護連合(IUCN)の種の保全委員会が定めた「本来の生育・生息地以外に侵入した外来種の中で、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物」のリストとの事で、ヒアリや聞いた事も無いような恐ろしげな生物が並んでいるのです!
が、生態系への影響が大きいという点がポイントで、特に凶暴だったり毒があったりという生物ばかりではありません。
例えば「コイ(鯉)」や「ニジマス」なんかも入っています。
コイは汚染に強く雑食性で何でも食べ、大きくなるので天敵が少なく、泥臭いという理由で食用にされず、アメリカで爆発的に増えているようです。
ニジマスは肉食性で貪欲なため渓流における食物連鎖の頂点に君臨して生態系を攪乱するとの事で、日本では長年放流しているのですが大丈夫でしょうか。
要するに「迷惑な奴」という事なのですが、その中にあってエッ!?と思ったのが
ワカメです。
海は繋がっているので世界中にありそうに思うのですが、日本・朝鮮半島近海が原産で、貨物船のバラスト水(船が積み荷を降ろして軽くなった時に浮き上がらないように海水を入れます)の中に胞子があって、その排出で拡散したそうです。
海外の人のほとんどはワカメを食べないので、誰も採らず増えるばかりで迷惑がられているとの事で、ワカメの味噌汁やワカメサラダが大好きな私としては食わず嫌いをしていないで食べてみればいいのに等と思っていたのですが、昔から食べていた私たち日本人には海藻を分解できる腸内細菌がいるという話もあり、無責任な事は言えません。
とりあえず海藻類をいっぱい食べれば髪の毛にいいと昔から言われているので、フサフサになる日を夢見て、今日もワカメを食べる小口でした。